2012年10月10日水曜日

W40 RFID/USN show 訪問記 Part3 <ゴミとNFC>

Part3は少し変わった取組みです。私の家の近所にもペットボトルの回収ステーションがあります。ペットボトルや空き缶をそのBOXに投入すると、ポイントがもらえる機械のようで、子供やお年寄りが良く利用しています。これはどちらかというとエコマシンですね。

今回の物は「ゴミとNFC」です。これも実際にソウル市で実験が始まっているもののようで、写真にあるように実際の”マシン”もあります。

ゴミの量に応じた課金をNFCで管理するBOX

原理はというと表にも書かれていますが、

1) (おそらく)プリペイド形式のNFCカードをかざす(残額が表示される)
  >十分な残額がある場合、ドアのロックが解除される
2) ゴミを投入する
3) 再度NFCカードをかざすと、投入されたゴミの重量と処理料金が表示される
4) また中央上にある表示にあとどれくらいゴミが入れられるか表示される

つまりNFCプリペイドを利用した、有料ゴミ処理BOXということですね。もちろんスマホ上のアプリでも利用可能のようです。(この展示はKTのブースなので、おそらくKTのスマホアプリと思われますが)。自分がどれくらいのゴミをいくらかけて捨てたか?が明らかになるので、ゴミの削減意識を高める効果を狙っているようですが、自分の捨てたゴミの履歴ってあんまり取っておきたくない気もします。。。
ちなみにこのBOXは通信で管理センターに接続されていて、どこのBOXがどれくらいの量使用されているかを把握して、満杯になったら回収しに行くしくみのようです。


こちらの装置はもっと大がかり
取組みとしては面白い気もしますが、お金払ってわざわざこのBOXにゴミ捨てに来る?もし義務化されてしまったらなんか不法投棄が増えそうな。。気もします。

でも、なんでもやってみよう精神にはおおいに感服です。(意外とうまくいくかも)

2012年10月7日日曜日

W40 RFID/USN show 2012 訪問記 Part2<大学編>

Part1 続き、Part2です。RFID/USN NIPAブースで見たNFCアプリケーションで、大学における応用例です。

<学内でいつでも、どこでもレポートをプリントアウト>

(クラウドベースのプリントサーバー・サービス)

最近ではビジネス環境と同様、学生も自分のスマートフォンやタブレットを学内で使用する機会が増えてきました。そこで問題になるのは作成したレポートや資料のプリントアウトです。
学校のPC室であれば専用のプリンターがあり、いつでもプリントアウトができる。しかし自分のスマートフォン、タブレットではそうはいかない。
そこで開発されたのが、いつでも、どこでも自由にプリントアウトができる、クラウドベース・プリントサービスだ。更にスマホのもつNFCを個人IDとして利用することで、個人の認証、課金等を行うことが可能となった。

キャノンの複合機とNFC R/Wで構築した個人クラウドプリントサービス
利用の手順はこうだ。

1. スマートフォンから、WiFi越しに利用可能なプリンターを探す
2. ターゲットのプリンターに出力をする
3. ターゲットのプリンターに出力を取りに行く(上記の写真)
4. 右上にある、NFC R/Wに自分のNFCスマホをかざす(事前の登録が必要)
5. かざしたIDをリーダが読みとり、センターにて認証を行う。
6. 認証されるとクラウドプリンターサービスのDBにスプールが開始される
7. 再度スマホをかざすと課金が可能な場合、プリントアウトが開始される

同大学では、このようなプリンターがキャンパス内に数か所あり、また別の場所にあるキャンパスにも設置されている。一度スプールされたデータはクラウド上に保管され、いつでもNFCスマホをかあすだけで再印刷が可能だ。



デモ映像


同様にキャッシュレスサービスとして、NFCを利用した、セルフレジも利用されている。

NFCを利用したセルフオーダ、支払システム
 同サービスはともに大学で実践されているものであるが、形を変えればすぐにでもビジネスに応用できる実用的なサービスだ。

W40 RFID/USN show 2012 訪問記 Part1

日韓の微妙な時期に韓国で開催されたRFID/US ショウを訪問してきました。
竹島問題以降、訪韓する日本人が減少しているという話でしたが、飛行機の混雑は以前と変わりません。

江南のCOEX展示場で行われたRFID/USN ショウ

携帯電話加入者数5000万のうち現在でも60%以上がスマートフォンユーザである。昨年発売された
Galaxy S2を始め、新たに発売されるスマートフォンにはほぼNFCが搭載されている。世界でも最もNFCスマホが普及している国と言ってもいだろう。
NFCをインフラごと次の外貨獲得手段としたい韓国政府としては、今までも様々な形でNFCの普及を後押ししている感がある。「明洞のNFC実験」「メガボックス映画チェーンにおける実験」「インチョン空港における電子旅券」「ヨス万博おけるNFCの利用」等様々である。

ただ残念ながら、これは!というキラーアプリ、サービスはまだ登場していない。今だ暗中模索状態と言っていいだろう。そんな中で開催されたRFID/USNショウでは様々な提案がなされていて、NFCも第2段階に入った感じだ。

<意外とこんな地味なサービスが受けるかも>

NIPAと言われる政府機関が講演するブースには様々なNFC関連アプリケーションが展示されていた。

NFCアプリを集中的に展示
         新世界デパートで実施されているNFC電子領収書デモ

<本年5月31日よりNFC P2P技術を利用した電子領収書の発行が可能に>
 
知識経済部は、531、「u-IT新技術検証拡散事業」つとして行っている「電子領収書事業者」として選定された新世界デパートめてサビスを開始したと発表した。
電子領収書システムは、収書電子形式で、スマトフォンに発行し、収書がなくても商品交換返金可能になるようなシステムである。
知識経済部は、電子領収書ビスを利用するには、NFC機能に対応しているスマトフォンで専用アプリケションをダウンロドした専用決済にスマトフォンをするといと共に電子領収書を受けると説明した。 Androidスのスマトフォンのユはすぐに利用でき、iPhoneのユは、今年12からサビスを利用することができる。
電子領収書ビスは、来年5まで12対象験運営されて、来年末までに新世界デパト、普光ファミリトのがる予定である新世界デパートは京機店(竹田)で、10所へ普光ファミリトは、12所から国の6,500拡大される。

以下はファミリーマートバージョン

P2P専用リーダ(右側)を設置

経済知識部は試験的に2社のSI(システムインテグレータ)を指定。新世界デパートを担当しているのがUbivelox社、ファミリマート(現在C&Uに名称変更中)を担当しているのがBGFリテール社である。

本電子領収書の導入に関しては当初、財務省の反対があったという。理由は電子領収書の証拠や記録機能、改ざんなどに関しての懸念があったようだが、逆に電子領収書を発行時に財務省のアーカイブに記録することで、これらの問題を解決している。更に韓国では既に国民番号制度があるため、ユーザが本電子領収書を利用するためには自信の国民番号を入力する必要がある。つまり、財務省アーカイブに記録されることを「承認」していることになる。一見財務省の利便性のように思えるが、ユーザにもメリットはある。税務申告の際には領収書を添付する必要がなく、また保存する義務もない。国民番号で全て電子的に管理されているからである。思うにこのような取り組みが「電子政府」や行政サービスの基本になっているのであろう。

電子領収書はNFCにとってP2Pという機能を生かした、今すぐ実現できる意味のあるソリューションとして今後有望なサービスになっていくであろう。もちろん、受け取るものは「領収書」に限らず「クーポン」、「スタンプ」、様々な「会員限定サービス」、「写真」などなど応用範囲は広い。

今後の展開が楽しみだ。